AKAMINE BLOG

メンズファッションディレクター 赤峰 幸生のBLOGです。

2006年08月24日(木)

OCEANS 10月号 連載#7 [OCEANS掲載記事]

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King of Elegance

マエストロ赤峰の
「粋がわかれば、すべてがわかる」



ハンティングジャケットをタイドアップで粋にこなす

ジャケットはハリスツイードのエクスクルーシブ生地を使用したY.アカミネの2006年秋冬コレクション。マチ幅のあるフラップ付きのアウトポケットが特徴。白シャツに合わせたチェックタイは、ロンドンのボンドストリートにかつてあったツイードの生地屋「W.Bill」のもの。スコットランド製で、柄の名称はズバリ「GUNN」。ハンティングジャケットに似合う、名パートナー。パンツは重厚感のジャケットに合わせて、ウェイトが重いグレーフランネルを。シューズは17年前くらいに購入した「チャーチ」で、編み上げのブラウンストレートチップブーツ。今年の秋冬の赤峰氏流、ハンティングスタイルだ。

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ハンティングスタイルの「粋」

カジュアルウェアという言葉が好きではない。アメリカから影響を受けたこの言葉が広範囲で使われるようになり、「カジュアルウェア=略式・簡略=自由でなんでも許される」と解釈されている。そんな、服の作法を知らない、知ろうともしない人がいるから、好まないのだ。私は日本人が欧米のマネをすることを勧めるつもりはまるでない。しかし、洋服が生まれた背景に敬意を持ち、当たり前のことは当たり前に取り入れるのが筋だと思っている。例えば、イギリスやフランス、イタリアの人々は休日の服装をカジュアルなどとは定義しない。スポーツスタイルとして捉えている。テニス、ヨット、ゴルフ、ポロ、スキー、ドライビングなどのクラススポーツのための服装。従って、それぞれのクラススポーツのためのスタイルには、その場にふさわしい作法、つまりT.P.O.が求められる。スポーティであっても、あくまでその世界での正装なのである。
さて、そうした事柄を踏まえて、秋冬のクラススポーツスタイルとして粋だと思うのはハンティングだ。スポーツも季節が大事で、春(注1)夏はマリン、秋冬はハンティングとなる。イタリアでは狩りを(注2)カッチャというが、ハンティングは秋冬のクラススポーツの代表。フランスの「(注3)アダム」でも、秋冬号は必ずハンティングスタイルを掲載する。実際に狩りをすることではなく、あくまでもファッションとしてだが、メンズクロージングは服の生まれた背景、その名残をデザインとして取り入れ、あくまでも本流の香りを漂わせるのが粋だ。例えば、ボタンダウンシャツはポロ競技において、襟が邪魔にならないようボタンを留めたのが始まりであり、ポロシャツは言うまでもなくテニスが発祥。クラススポーツスタイルとは、別の言い回しをするならルーツファッションともなるだろう。そして、歴史上でそうした装いが最もうまかったのは、かの(注4)ウィンザー公。その影響は今でも多大だ。私はこの秋冬、ハンティングの名残であるディティールをデザインとして取り入れた、(注5)ハリスツイードのハンティングジャケットを着る。それは流行うんぬんではなく、いつもの流儀であり、これからも変わることのない私流の着こなしだ。。

(注1) 「夏はマリン」
小誌9月号でも特集。夏はクラススポーツのひとつであるヨットが、粋な着こなしのための要素に。


(注2) 「カッチャ」
イタリア語で「狩り」の意味。「カッチャトーレ」となると「狩人」。イタリアでも英国調の着こなしが正統として好まれ、ハンティングがカッチャスタイルとして定着している。


(注3) 「アダム」
1930〜70年代にかけて粋な男性のバイブルとして支持されていたフランスの雑誌。イラストをとおして解説されていた。


(注4) 「ウィンザー公」
英国王室の中だけでなく、広く史上無二のウェルドレッサーとして語り継がれる、エドワード8世。


(注5) 「ハリスツイード」
ツイード素材で有名なスコットランドの生地メーカー。

 
 

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赤峰氏が所有する「アダム」より。このように秋冬になるとハンティングスタイルをイラストで紹介していた。粋な男のスタイルの見本として参考になる、まさにファッションバイブル。

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こちらの絵本も赤峰氏の所有。英国の伝統的なハンティングスタイルが描かれている。

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アメリカナイズされたハンティングスタイルなら1953年に製作されたジョン・フォード監督、クラーク・ゲーブル主演の名作映画「モガンボ」がいいお手本。アフリカのジャングルを舞台に繰り広げられる恋愛・冒険娯楽大作だ。

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今月の赤峰ワードローブ [OCEANS掲載記事]

コノリー社のレザージャケット

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レザー製品の最高峰と謳われるコノリー社のスウェードブルゾン。15年ほど前に、交流のあるイタリアのレザーメーカーの社長から譲り受けたもので、コノリー社が最も高いクオリティを保っていた1970年代のデッドストック。かなり着込んではいるが、味わいは深くなり、より魅力的に経年変化を遂げている。赤峰氏はこのスウェードブルゾンに、黒のニットタイを合わせるのが好み。ボトムスは何でもマッチングする。

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2006年08月05日(土)

MEN'S EX 9月号 菊池武夫と赤峰幸生の Be Buffalo Forever! vol.4 [MEN'S EX 掲載記事]

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菊池武夫さんと赤峰幸生さん。
ファッション界の2人の巨匠が毎回テーマをひとつ決め、それに基づいてファッションを披露し語り合う、夢の対談連載。

「今月のテーマ」
この秋気になっているファッションスタイル

今回のロケ地はフィレンツェ。赤峰さんが27年通っているホテルの屋上にて撮影しました。ドゥオモを見渡せる最高のロケーションのもと、アルコールを手にしながらお2人がこの秋気になっているファッションスタイルを披露し、語ってもらいました。今回も話は次第に脱線(笑)。
 

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■(写真左)菊池武夫氏
・ノーブランドのキャスケット
・ルイ・ヴィトンのシルクストール
・40カラッツ&525のタキシードJK&ヴェスト
・40カラッツ&525のレザーベルト
・Gスターのブルージーンズ
・40カラッツ&525別注のレ ユッカスのリザードブーツ

■(写真右)赤峰幸生氏
・Y.アカミネのミリタリージャケット
・リヴェラーノ&リヴェラーノのボタンダウンシャツ
・古着のリーバイスのコーデュロイパンツ
・ストール マンテラッシのスエード製モンクストラップ

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ここアストリアホテルの屋上で11年前からバーテンをしているエミリオ・トーラ氏とシニョール赤峰はすっかり顔馴染み。アルコールを手にフィレンツェの美しい景色を見渡しながらの対談は気分も最高!舌好調!お互い一度話し出すと、なかなか止まりませんでした(笑)。
 

 
■キチッとしたアイテムを土台にして着るのが今の気分
今回の舞台はフィレンツェ。赤峰さんの定宿、アストリアホテルの屋上にて、ドゥオモを背景に撮影を決行。燦々と照りつける強い日差しの中、お2人にひと足早く秋冬のスタイルを披露していただきました。大感謝!
菊池  それにしてもいい眺めですね。
赤峰  フィレンツェに来るときは必ずこのホテルって決めていて、かれこれ27年くらい通っているんです。ところで菊池さん、今日はビシッと決めてらっしゃいますね。。
菊池  ジャケットとヴェストは40カラッツ&525の秋冬の商品です。シャツは春夏ものですけどね。自分の中ではキチッとしたわけでもなくて、これが落ち着いたっていうのかなぁ。今日の撮影のために実は3着持ってきたんですけど、どれもなかなか自分が普段着ている感じにはならなくて。でも、このスタイリングだけはしっくりきたんですよね。
赤峰  あとの2着はどんな感じだったんですか?
菊池  ベージュの(注1)ローデンクロスのファーつきジャケット(注2)カシミアのスペンサージャケット。2つともいいなって思っていたんですけど、着てみるとなんとなく落ち着かなかったんです。
赤峰  スペンサージャケットかぁ。かなりフォーマルな感じですよね?
菊池  そう、ドレスアップした感じです。感覚的には今着ているのと似ているかな。今はジャケットとヴェストとシャツっていうのが気分でして。キチッとしたものを土台にして着たいんです。崩して着ることが多かったので、それを元に戻しつつ、自分なりにいつも着慣れている感じで着たいなって。だから、あえて定番のジーンズを合わせたんです。本当はきれいなパンツを上手く合わせたかったんですけど(笑)、普段そういう格好をしていないから、いざやろうとしても落ち着かないんですよね。
赤峰  色もよく見ると黒ではないんですね。
菊池  実はブルー系が凄く気分でして。黒じゃなくて、とにかく濃いブルー。今日着ているジャケットもヴェストもシャツも、どれも黒ではなくてミッドナイトブルーなんです。
赤峰  先生が言っている気分っていうの、よくわかるなぁ。イギリスのブリティッシュ・ミリタリー・ミュージアムってところに行ったときに、今日着ているジャケットの原型が展示されていましてね。それをヒントに今日的なアレンジを加えたY.アカミネの秋冬の新作です。当然ながらオリジナルは英国製のウールですけど、これはイタリアのコットンを使用しています。
菊池  男の軍服っていうか、ユニフォーム的なものに惹かれる傾向がありますよね。

■2人のジャケットのルーツはサヴィル・ロウにあった!
赤峰  そうですね。サヴィル・ロウって、もともと英国の王室御用達っていうか、高級士官が着る軍服とか、その軍人がセレモニーで着るときのタキシードなんかを作っていたところじゃないですか。クラスの人たちの服を仕立てるのがサヴィル・ロウであって、本来はビジネススーツを作るエリアではないんですよね。言ってしまえば、今日先生が着ているジャケットも、大本でいうとサヴィル・ロウの作りが基本みたいなところがあって、そこに先生なりの解釈で崩したりひねったりしていって生まれたものだと思うんです。そういった意味では2つのルーツって共通しているんですよね。先生はセレモニーの服を自分なりに咀嚼して着こなしていますし、僕は軍服を自分なりの解釈でこなしているっていうか。全く違うスタイルのようにも見えますけど、もとを辿れば同じなんです。それに合わせているのが、先生の場合は5ポケットのブルージーンズで、僕の場合はリーバイスのコーデュロイの5ポケットだったわけです。
菊池  なるほどね。
赤峰  ただ、僕はトラッド畑って言われると正直ムカッとくるんですよね。ベーシックな服は好きですけど、そこに進化していく表現がないと、面白くないですから。ただベーシックなだけのスタイリングにはあまり興味が湧きませんし。
菊池  赤峰さんって第二次大戦以降の世の中全体が希望に満ちている一番いい時期、'50年代から'60年代にかけて青春時代を過ごしてきたわけでしょう。ベースにそういう時代の背景があるから、着こなしひとつにしても、その時代の考え方の薫りっていうのを凄く強く感じるんです。洋服を心の底から楽しんで着ているのがヒシヒシと伝わってくるんですよね。
赤峰  昔ってそういうカッコイイ親父、たくさんいたじゃないですか。彼らの着こなしには自分の着こなしを変化させるヒントみたいなものがあったんですよね。今回、ピッティを見ていて思ったのは、モノをわかって作っているファクトリーと、モノを表層的にしか捉えてなくてそれらしく作っているんだけど踏み込みが足りない洋服と、その差は歴然としているなってこと。
菊池  飽和状態を通り越して何か訴えるものがあるかなって期待も少しはあったんですけど、やっぱり本質的な方向性が見えてこないなっていうのを、確かにもの凄く感じましたね。カッコいい人たちが少なくなってきているから、どこにカッコよさがあったのかっていう、元がわからなくなってしまっているんです。それがぼやけているうちは本当に面白い洋服って作れないでしょうし、それを探すのに1年くらいはかかるのかなって。カッコいいものはいつの時代に見てもカッコいいわけですから、そこに今の社会に合ったものを入れていけばいいだけなんです。もうひとつ思うのは、人間的なカッコよさって凄く大切だなっていうこと。洋服って単なる服ってわけではなくて、着る人にも左右されるものですから。
赤峰  それはいえますよね。

■継続から学ぶことって凄くたくさんある
菊池  赤峰さんはホテルひとつにしても長い間ずっと同じところに泊まっているわけじゃないですか。1回掴んだものを大事にしているっていうのかな。それってなかなか真似できないことです。僕なんかは振り回されるのをよしとしている部分もあって、自分の中でいつか元に戻ればいいやっていうのがあるんですけど、それを長年やっていると、上手く蓄積できていなかったりするんです。赤峰さんを見ていると、しっかり蓄積されている。そういう部分というかスピリットが、洋服の着こなしにも表れているんですよね。
赤峰  今、そういうのが認められる時代になってきていますよね。立ち居振る舞いって言葉がありますけど、東洋人はそういった概念が希薄ですよね。フォークとナイフを行儀よく持ちすぎているのが逆にカッコ悪かったり。フォークやナイフひとつにしても、ヨーロッパの人たちの使い方を目の当たりにすることが大切だと思うんです。彼らの文化の中で、彼らと同じことを同じように繰り返していくことで、そのうちにそれが自分の中に自然と染み付いてきますから。フィレンツェのドゥオモのそばに、レストランのお皿を洗うおばさんとか仕立て屋が着る白衣だけを、ずっと作り続けているお店があるんです。20ユーロくらいだったかな。そこで(注3)白衣を買ったんですけど、80年間全くカタチを変えてないそうです。日本だとポリエステルしかないんですけど、もちろん綿のギャバですよ。あれに刺繍とか入れたら受けると思うんだよなぁ。
菊池  あれ、学生の頃に憧れましたよ。ジバンシーが白いのを着ていて、その後はサンローランも着ていましたよね。
赤峰  パッと見た目はフツウの作業着なんですけどね。でも、僕が目指す究極って、パッと見はフツウなんだけど、よく見るとフツウじゃないっていうスタイルなんです。
菊池  赤峰さんはもう十分その域に達してるじゃないですか。僕はそれとは真逆だからなぁ(笑)。

 

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(注1) 「ローデンクロスのファーつきジャケット」
オーストラリアのチロル地方に16世紀から伝わる、毛足の長い厚手のウール。撥水性や防風性に優れている。一般的にはモスグリーン色のが有名。襟と袖口には着脱可能なカルガンラムの毛皮を使用。
ローデンクロス地のJK15万7500円(40カラッツ&525 電話03-3408-8562)

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(注2) 「カシミアのスペンサージャケット」
スペンサージャケットは、燕尾服のウエストラインからすっぽり切り落としたようなデザインの礼服。これを菊池さんはカシミア素材でアレンジ。贅沢にもカシミア100%。
リッチな雰囲気漂うスペンサーJK。26万2500円(40カラッツ&525 電話03-3408-8562)

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(注3) 「白衣」
伊でも多くの職業の人たちに着られている白衣。「完成された作業着は個々のディテールに理由があり、モノ作りのヒントがある」と赤峰さん。こちらが80年間全く変わらずにフィレンツェのお店で作り続けられている白衣。素材もずっと変わらず今なお綿のギャバジン。
赤峰さんの私物

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菊池さん的秋冬の着こなしテク [MEN'S EX 掲載記事]

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ルイ・ヴィトンのストールです

菊池さんといえば、帽子と巻もの。今回もセットになっていますが、こちらのストールはなんとモノグラム柄を配したシルクシフォンのルイ・ヴィトン。さりげなさが◎です。

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白のグローブでグンと格調高く

ミッドナイトブルーに映える、白のレザーグローブ。ググっと全体をフォーマルな印象に導いてくれます。こういう小物使いの上手さが、菊池さんの着こなしを支えています。

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パンツはあえてジーンズをセレクト

写真のタキシードジャケットはヴェストもパンツも単品で展開。が、菊池さんはパンツは合わせずに、ジーンズをセレクトしてわざとハズしています。これまた氏ならではの選択。

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赤峰さん的秋冬の着こなしテク [MEN'S EX 掲載記事]

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スロートタブでアクセントを!

英国のミリタリーJKがベースのこちらは、スロートタブを装備。赤峰さん的には、スロートタブだけ留めてAラインで着るのもありだとか。服がシンプルだけに小技は効果的。

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シンプルにカバーオール感覚で

もちろん、前を留めて着るのもオススメです。イタリアのコットン素材で絶妙にアレンジしているので、秋口には上品なカバーオール感覚でサラリと着ることができます。

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シャツの袖口をさりげなく折ります

ジャケットの袖口から覗くシャツのカフをさりげなく折り返しています。着こなしにニュアンスをつける、イタリア人も真っ青の、赤峰さんの十八番テクニックです。サスガ!

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2006年07月24日(月)

OCEANS 9月号 連載#6 [OCEANS掲載記事]

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King of Elegance

マエストロ赤峰の
「粋がわかれば、すべてがわかる」



夏のスニーカーの「粋」

ファッションにはある種の方程式がある。自分に似合う、似合わないを見分けるのはセンスに委ねられるが、(注1)正比例な着こなしを実践する分には道を間違える人はあまりいない。ドレスアイテムとドレスアイテムを合わせれば、答えは必然、ドレッシーに導かれる。しかし、私は反比例的な着こなしを好む面がある。ドレスアイテムとスポーティーアイテムの組み合わせだ。そして、その夏バージョンとしての具体例のひとつが、スーツとスニーカーのハーモニーである。
端的に言えば、スーツのドレスダウン。ポイントとなるのは首元と足元で素肌を露出して、開放感を演出することである。首元はアンタイドでシャツ、もしくはポロシャツを合わせれば問題はないだろう。次は足元だ。選択肢にはレザーのスリッポンが最近の傾向。しかし、私は好まない。素足で履くのは、足にガマンを強いることになるからだ。素足のように見せかけるショートソックスは論外。私の答えはキャンバススニーカーだ。ダラしなくならず、キチッとしながらもくだけている。そんな印象がよい。(注2)ポルトフィーノやカプリの格式あるリゾートにあるホテルで日中を過ごすときの着こなしだ。(注3)スーツにスニーカーを合わせることは、ハズレではない。ハズレとは、やはり、これ見よがしで目立つことが念頭にあり、スニーカーによるスーツのドレスダウンは、実は比例的な着こなしのアレンジ。反比例的な着こなしでもあるが、見事にハーモニーを奏でている。それゆえ、とても粋だ。(注4)なんでもありなカジュアルではなく、スポーティシックとでもいえよう。
スニーカー選びのポイントは3つ。第1は、キャンバスであること。キャンバスはナチュラルで、清涼感があり、履いていくほどに味わいが深くなる。そして第2は、ルーツといえる王道的なモデルを選ぶこと。私の場合では、(注5)コンバースのオールスターとスペルガの2750がそれである。第3は、カラーは(注6)モノトーンに限る。この3つのポイントを押さえていれば、どんなクラシックなスーツに合わせたとしても、決してハズしにはならない。むしろ、粋とは何たるかを知っているからこそできる、夏のスーツの手練手管なこなし方の好例だといえるだろう。

(注1) 「正比例的な着こなし」
ルールが存在するスーツの世界では、正比例的な着こなしと、反比例的な着こなしがあり、そのどちらも正しい着こなしという理解を持つといい。


(注2) 「ポルトフィーノやカプリ」
イタリアの代表的なリゾート地。


(注3) 「スーツにスニーカー」
赤峰氏曰く、スーツにスニーカーを素足で履くのは、ドレッシーなマインドでのクールビズ。そして感覚的には、日本での着物と下駄の関係性に通じる。


(注4) 「なんでもあり」
カジュアルとドレスダウンは似て非なるもの。最近のカジュアルは、ルール無用なハズしが多い。例えば、スーツにサンダルとか・・・・・・。


(注5) 「コンバースのオールスターとスペルガの2750」
特別にデッドストックなどにこだわらず、現行品を愛用。キャンバススニーカーは、履き潰しては買い替えることを繰り返している。


(注6) 「モノトーン」
生成り、黒を基本として、ネイビーやグレーなども含める。

 
 

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素足にキャンバススニーカーでスーツをシックにドレスダウン

左は11年ほど前にイタリアはミラノにあるサルト、リベラーノ&リベラーノにて仕立てたグレーストライプのダブル6ボタンスーツ。白のオックスフォードのレギュラーカラーシャツをアンタイドで合わせ、赤のドットシルクチーフを効かせ、足元にはコンバースのグレーキャンバススニーカーを合わせている。このスニーカーの選択がスーツに対して反比例的であり、正比例ならば黒のストレートチップを合わせる。

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こちらでは上写真と同じくリベラーノ&リベラーノで13年程前に仕立てたグレーストライプの3ボタン段返りスーツに、ラコステの黒のロングスリーブポロを合わせている。襟をナチュラルに立て、ボタンを2つ開け、裾をパンツの外に出すのが赤峰流のこなし。足元はコンバースの白キャンバススニーカー。

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1965年、マリブにあるコテージにてくつろぐ、英国の俳優、ジェームス・フォックス。ジャケットでドレスアップしながらも、素足で過ごす感覚が粋。
資料は、赤峰氏所有のフォトグラファー ウィリアム・クラクストンによる写真集「PHOTOGRAPHIC MEMORY」より。

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今月の赤峰ワードローブ [OCEANS掲載記事]

Y.アカミネのミリタリージャケット

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赤峰氏のプライベートブランドであるY.アカミネにて、2005年春夏に発表したミリタリージャケット。スコットランドのツイードメーカー、マギーのアーカイブから、このざっくりとしたコットンを復刻して使用。ポケットが多く、ウェストをシェイプできるデザインの機能性とシワになりにくくて涼しいファブリックの機能性を両立する。赤峰氏はカーディガン的に着こなして愛用している。

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2006年07月06日(木)

MEN'S EX 8月号 菊池武夫と赤峰幸生の Be Buffalo Forever! vol.3 [MEN'S EX 掲載記事]

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菊池武夫さんと赤峰幸生さん。
ファッション界の2人の巨匠が毎回テーマをひとつ決め、それに基づいてファッションを披露し語り合う、夢の対談連載。

「今月のテーマ」
ジーンズで築くカジュアルスタイル

カジュアルなスタイルを築くうえで、真っ先に思い浮かぶアイテムといえば、ジーンズ。
永遠のマストアイテムともいえるジーンズの2人の選択基準とは?2人のジーンズのルーツとは?
そして、今日のスタイルに至った経緯を語ってもらいました。



■映画から着こなしを無意識のうちに学んできた
赤峰  先生がジーンズを穿かれるようになったのはいつ頃からですか?
菊池  小学生。戦争が終わってすぐですね。アメリカの将校がウチに1年半くらい住んでたんですよ。そのときレコードとか雑誌とか洋服とか、当時まだ貴重だったものがたくさんあって、それでジーンズを穿いていたんです。多分リーバイスだったと思うんですけど、当時は小さかったですから、さすがにブランドまでは覚えてないな。
赤峰  その頃はまだ誰もジーンズなんて穿いてないですから、相当早いですよね。僕がジーンズを穿きだしたのは、中学2年生くらいです。生まれが学芸大学だったでしょう。渋谷の恋文横丁にサカエヤっていう古着屋があって、そこにはよく行きました。リーバイスは高校に入ってからで、高校ぞ代はもうずっとリーバイス。ただ、不思議とアメ横には行きませんでしたね。
菊池  僕はアメ横でした。アメ横で新品買って、風呂の中で洗えっていわれていたから、穿いたまま入ってタワシでこすったりして(笑)。そういうことはしましたね。でも、このときもブランドは見なかったな。やっぱりリーバイスだったのかな?
赤峰  ほとんどリーバイスで、それかリー。どっちかですよね。ラングラーはもっとずっとあとですから。
菊池  だいぶあとですよね。
赤峰  '60年代に入ってからですよね。ジーンズというアイテム自体が、カウボーイのワークウェアみたいなものですから。その機能性っていうのは世界万人に共通ですよね。一番の思い出は、高校生の頃、今の国立競技場のところにアメリカンハイツっていうのがあって、当時そこの将校の娘さんと付き合ってたんですけど、彼女がPXで色々と買ってきてくれるんです。それが嬉しくてね(笑)。
菊池  ところで赤峰さんが若かった頃に参考にした人っているんですか?
赤峰  (注1)スティーブ・マックイーンの若い頃とか、意識まではしてないけど、カッコいいなってのはありました。砂埃がついているようなジーンズのカッコよさみたいな。あとは「パパ大好き」って映画に出ていたフレッド・マクマレイって役者がいたんですけど、彼なんかジーンズとかチノパン穿いていて、それもカッコよかったなぁ。
菊池  僕の場合は(注2)ジョン・ウェインの出世作の「駅馬車」ですね。あれは確かリーバイスでしたよね。彼はキチッと穿いていてダラーンとしてないんです。それが妙に印象的でした。
赤峰  そういえば、マックイーンはリーでした。ピケのジーンズとか。結構股上が深くてね。ケツの格好がよくないと、リーってこなせないですよね。
菊池  でも、リーのうほうが脚はきれいに見えますよね。ピーンとしてるっていうのかな。カウボーイっていうかウエスタン映画の影響って結構受けたかもしれない。
赤峰  それはかなりありましたね。
菊池  (注3)ジョエル・マクリーだとか(注4)ヘンリー・フォンダとかね。3つ上の兄貴がいるんですけど、彼はカウボーイの格好が好きで、自分で作ってましたよ。その影響もあったんだろうな。
赤峰  僕も同じように小学校のランドセルでホルスター作っちゃって。オフクロにえらく怒られたなぁ(笑)。アメ横でピースメーカーを買ってきて、ジーンズに挿して遊んでましたね。西部劇ごっこの時代でしたから。

■ジーンズは前でなく後ろこそが勝負
赤峰  アンソニー・パーキンスの「のっぽ物語」っていうのがあって、シルエットのきれいさとか、雰囲気がありましたよね。昔は洗いのジーンズっていうのはなくて、インディゴの落ちてない濃いのが普通でしたから。'70年代になってようやく色落ちしたのが出てきたんです。
菊池  あと、(注5)マーロン・ブランドの「乱暴者」ってあるでしょう。あのときの彼はこんなにロールアップしていて、「駅馬車」のジョン・ウェインもロールアップしていましたね。僕もいつもロールアップしてるんですけど、きっとそこからの影響なんでしょうね。映画からの影響は確かにあります。
赤峰  '50年代、'60年代、'70年代ってのは男の服の黄金期みたいなところがあって、そこには原点があるんですよね。それを超える時代を感じられないんですよね。音楽も映画もそうだし、ファッションもそうだけど、今のは辿っていくと、結局は焼き直しなんです。
菊池  我々くらいの年代だと、ほとんどのものをリアルタイムで通ってますよね。実は、'70年のアタマに世界を回ったんです。出ていったときはデニムの細いパンツだったんですけど、帰ってきたときはベルボトムが世界を席巻していましてね。ショックを受けましたね。当時ビギを始めたばかりで、日本に帰ってからすぐに作りましたよ。
赤峰  リアルタイムの時代ってモノがあまりなかったじゃないですか。だから手に入れたらモノの匂いまで嗅ぐっていうか、そういうところからもカルチャーショックを受けていたんですよね。ところで、ジーンズのブランドもここ10年くらいで一気に増えましたよね。
菊池  そうそう。だいぶ前ですけど、アムステルダムに行ったときに、はじめてGスターを見たんですよ。そこの店員がもの凄くカッコよかったんです。そのとき初めてリーバイス以外にも凄くカッコいいのがあるなって。そこからGスターを好きになってしまったんですよ。今でも新しいブランドを見つけると興奮しちゃうんですよね。リーバイスがレッドを始めたときも、もの凄く影響を受けました。
赤峰  僕もブルー以外のジーンズはいろいろと穿きますよ。でもブルージーンズはリーバイスのヴィンテージしか穿かないんです。ニューヨークとか行ってもサウスブロンクスとかヤバイところまで足を運んで、その大木があるんじゃないかって探して、そこからさらに上を辿ってこれ以上ないところまで探しますから。
菊池  赤峰さんのそのパワーは本当に凄いですよね。
赤峰  今、リーバイスは9本持ってるけど、どれ穿いてくるか迷ったんですよ。でもどれを選んでもあんまり変わらないから、いいかって(笑)。
菊池  本当、対照的ですよね。
赤峰  根っこは同じなんですけどね。
菊池  そうそう、生地なんかでも根っこは本当同じ(笑)。
赤峰  若い頃に触発されたものはほとんど同じですから。お互いにメジャーに対するアンチテーゼみたいなものをもっていますよね。意識としては新しいメジャーを作りたいっていうのがあって、でもそれが出来上がっちゃうと飽きちゃうんです。で、次のマイナーを探してメジャーを作りたいっていうのがありますよね。
菊池  まさにそのとおり!それは絶対にあります。
赤峰  ところで、菊池先生は普段からジーンズを穿かれることが多いんですか?
菊池  僕はほとんど毎日スニーカー履いてますから、いつもジーンズです。なかでもダボッとしたのが好きなんです。若い人って腰穿きしているでしょう。あれ、僕もついついやっちゃうんです。同じ年代でも対照的ですよね。
赤峰  僕の場合、ジーンズを穿くときは膝の裏のシワを絶対にプレスしてシワを出さないようにしています。ジーンズはバックサイドが命ですから。黒人とかケツがピーンと張っていて、カッコイイですものね。
菊池  僕も選ぶ際は、後ろだけをチェックします。前より絶対後ろ。
赤峰  あと、上はドレッシーなものを着るっていうコントラストのほうが多いかもしれません。素材感の違うものを合わせるのが好きなんです。ジーンズにダンガリーのシャツとかは絶対に合わせません。やっぱりジーンズにには白シャツが似合うと思うんです。アメリカだとブルーにピンクとかマドラスチェックを合わせたりしますけど、ジーンズのときはやっぱり白なんです。
菊池  僕もそれは同感だな。

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(注1) 「スティーブ・マックイーン」
1932〜1980年。アメリカンカジュアルの着こなしの教科書的存在。映画「大脱走」や「ブリット」が代表作。

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(注2) 「ジョン・ウェイン」
1907〜1979年。“デューク”の愛称で親しまれた名優。戦争映画や西武劇に出演し、映画「駅馬車」が有名。

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(注3) 「ジョエル・マクリー」
1905〜1990年。多くの西部劇に出演した。なかでも「昼下りの決斗」での“いぶし銀”な名演技で知られる。

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(注4) 「ヘンリー・フォンダ」
1905〜1982年。ジェーン、ピーター・フォンダの父。'81年の「黄昏」でアカデミー主演男優賞を受賞。

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(注5) 「マーロン・ブランド」
1924〜2004年。映画「乱暴者」で反抗的な若者を演じて人気に。「波止場」、「ゴッドファーザー」が有名。

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■(写真右)菊池武夫氏
・目黒川沿いの帽子屋ライディングハイで購入したキャスケット
・ジレッリ ブルーニの鹿の子素材シャツ
・伊のシューズブランドMOMAのシアサッカージャケット
・Gスターのジーンズ
・ベルリンで購入したアディダスのスーパースター
■(写真左)赤峰幸生氏
・リヴェラーノ&リヴェラーノでス・ミズーラしたリネンシャツ
・10年前にミラノのクランで購入した同店のオリジナルベルト
・'60年代前半製のヴィンテージのリーバイス501XX
・リヴェラーノ&リヴェラーノでス・ミズーラしたウールパンツ
・8年前に購入したコンバースのオールスター

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お2人が大好きだという山の上ホテルのバー「ノンノン」にて。
お互いジーンズ歴はかなり長いため、対談はいつになくヒートアップ。知らない話がたくさん出てきて、周りの撮影スタッフも感心しきりでした。

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菊池さん的ジーンズの着こなしテク [MEN'S EX 掲載記事]

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シャツはパンツの外に出します

白シャツをジーンズの外に出して適度にチカラの抜けた感じを表現しながらも、JKを羽織っているから決してだらしなくは見えない。その絶妙なさじ加減は菊池さんならではです。

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ルーズフィットでさりげなく腰穿き

菊池さんは腰に引っ掛ける感じで穿くのが好み。保守的にならず、新しい感覚を積極的に取り入れているあたりはサスガです。ちなみにGスターは、バックスタイルもお気に入り。

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裾は控えめにロールアップ

ジーンズは昔からずっとロールアップして穿いているそうです。「乱暴者」のマーロン・ブランドなど、映画からの影響も無意識のうちにあったのでは、とおっしゃっていました。

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赤峰さん的ジーンズの着こなしテク [MEN'S EX 掲載記事]

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シャツの袖口はきれいに捲ります

ジーンズのときは上を上品な感じに合わせるのが赤峰流。その際、シャツの袖口はきれいに捲ります。腕にしているのはティファニーの'60年代製のアンティークウォッチ。

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白シャツをインするのが定番

ブルージーンズに関してはリーバイスの、それもヴィンテージだけしか穿かないというこだわりよう。白シャツを合わせることが多いそうで、シャツは必ずジーンズインします。

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紐の通し方で“ひとひねり”

オールスターの紐の通し方を見てください。定番中の定番アイテムを使っていながら、しっかり目を引く遊び心を見せるあたりはサスガです。これぞミスター・アカミネイズム!

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2006年06月26日(月)

朝日新聞“おやじの背中”に掲載されました [朝日新聞掲載記事]

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弊社の代表取締役、赤峰幸生が朝日新聞“おやじの背中”のコラムに掲載されました(『6月25日付け25面』)。
俳優の内藤剛さん、エジプト考古学者の吉村作治さんなど著名な方々が近々ではご紹介された日曜日判コラムです。
実際に掲載されました記事をこちらでもご紹介させていただきました。ご高覧くだされば幸いです。

Posted by インコントロ STAFF at 13時19分 Permalink  コメント ( 0 )

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赤峰 幸生 (あかみね ゆきお)

● イタリア語で「出会い」の意のインコントロは、大手百貨店やセレクトショップ、海外テキスタイルメーカーなどの企業戦略やコンセプトワークのコンサルティングを行う。2007年秋冬からは『真のドレスを求めたい男たちへ』をテーマにした自作ブランド「Akamine Royal Line」の服作りを通じて質実のある真の男のダンディズムを追及。平行して、(財)ファッション人材育成機構設立メンバー、繊研新聞や朝日新聞などへの執筆活動も行う。国際的な感覚を持ちながら、日本のトラディショナルが分かるディレクター兼デザイナーとして世界を舞台に活躍。 Men’s Ex、OCEANSに連載。MONOCLE(www.monocle.com)、MONSIEUR(www.monsieur.fr)へも一部掲載中。

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服の立ち位置【着る人八分 洋服二分】

服の立ち位置【着る人八分 洋服二分】

MEN'S EX 2011年8月号 赤峰幸生が行く至高のMADE IN JAPAN vol.1クレアシオン

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 MEN'S EX5月号記事「イタリアを象徴する本格靴ブランド ストール・マンテラッシがみんなに愛される理由」

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