AKAMINE BLOG

メンズファッションディレクター 赤峰 幸生のBLOGです。

2008年03月06日(木)

MEN'S EX 4月号 菊池武夫と赤峰幸生の Be Buffalo Forever! vol.22 [MEN'S EX 掲載記事]

画像(100x31)

菊池武夫さんと赤峰幸生さん。
ファッション界の2人の巨匠が毎回テーマを決め、それに基づいてお互いのファッションを披露し語り合う、夢の対談連載。

「今月のテーマ」


タケ先生がヨーロッパ各国&NYの出張から帰ってきたかと思ったら、今度は赤峰さんが今年2回目の海外出張でミラノ&ロンドンに。そんなこんなでスケジュールの調整がどうしてもつかず、今回はそれぞれを単独取材。理由が理由なので、テーマを“旅”にしました。海外を忙しく飛び回るお二人ですが、その旅に欠かせないものとは?

画像(129x180)・拡大画像(400x554)

■(写真右)菊池武夫氏
恐るべし、タケ先生。ヨーロッパへの2〜3週間の出張でも、こんな小さなカバンで出掛けます。この日は、ニューヨークハットの帽子、40カラッツ&525のカシミア混ジャケット、クラブキングのTシャツ、Gスターのジーンズ、ダグ マークソンのシューズ、アンティークのスカーフ、クリケットのチーフ、ノッシュのウエストポーチという合わせ。機内に乗るときもこのまんまです。

■(写真左)赤峰幸生氏
機内に乗るときの格好を再現していただきました。シャツはジュンヤ ワタナベ マンとセントジェームスのダブルネーム、それにリーバイスのコーデュロイパンツ、コンバースのオールスターというコーディネイト。セントジェームスのシャツといい、オールスターの紐の通し方といい、ちょっとしたところでヒネリを演出するのが赤峰さん流です。カバンはリモワ。



■歳を重ねるごとに荷物が小さくなりました

画像(127x180)・拡大画像(150x212)

菊池  2〜3週間の海外出張が多いんですけど、最近は驚くほど荷物が少ないんです。
M.E.  タケ先生、これ小さすぎです。国内の2〜3泊用ですよね(笑)。
菊池  何が少ないって、洋服が少ないからでしょうね。「えっ、これだけで来たんですか?」ってよく驚かれます。洋服は基本的にカジュアルパンツ1本と、靴は履いている1足だけ。パーティとかがない限りはほとんどこんな感じです。ただ、下着だけは2週間あったら10日ぶんくらいはもっていくかな。僕は昔から自分で洗濯するんです。
M.E.  旅の必需品を教えてください。
菊池  バリカン、室内履き、霧吹きです。2〜3日ごとに頭を刈っているのでバリカンは必需品ですし、室内履きもホテルによってはないので必ず持っていきます。昔はアイロンを持っていってたんですけど、今は着る服もカジュアルになったし、大変なので、1日着たら、霧吹きをしてひと晩置いておくんです。すると、大抵はもとどおりになっていますね。この3つがない旅は考えられません。>
M.E.  今日してらっしゃるウエストポーチも、海外でいつもしてらっしゃるような気がするのですが・・・・・。
菊池  よく気がつきましたね(笑)。実は海外で財布をすられたことが3回もあって、それもあって、海外ではウエストポーチをするようにしたんです。必ず真ん前にしてね。これだったらさすがに盗られないでしょう(笑)。
M.E.  確かに。もうひとつ気になったのは、今日の小物はどれも形がかわいいということ。
菊池  必要なものでも形がかわいくないと、買う気がしなくてね。この霧吹きひとつにしても、フォルムがすごく美しいですよね。
M.E.  カバンの中身を拝見しているだけでも楽しいです。


画像(132x180)・拡大画像(400x543)

(→)必要最低限のものしか入れません
45歳くらいまでは大きなトランクを3つくらい持っていっていたそうですが、歳を重ねるごとに荷物は小さくなっていきました。今では2週間の出張でも、国内の2〜3泊用のカバンで間に合わせてしまいます。下着以外の服は、必要最低限。

・(上左)エールフランスのアメニティケースをオードトワレ入れとして使用
 
・(下左)大のお気に入りのプラダのデニム製ポーチ

プラダのデニム製ポーチは、グルーミングバッグとして活躍。「ポケットが多数ついていて非常に使い勝手がよかったので、同じデザインのでこれが2つめになります」とタケ先生。
 
・(上真中)小物はデザインにこだわっています
何気なくカバンに詰め込まれている小物の数々は、どれもタケ先生のお眼鏡に適ったもの。ホチキス、鉛筆削り、ボウタイ2本、メガネケース。「必要なものがあってもデザインがいまいちだったら買いません」という徹底ぶりです。




■旅行や出張も“生活の移動”、服を選べる余裕がほしい

画像(124x180)・拡大画像(150x217)

M.E.  先生は旅の荷物が多いので有名です。
赤峰  海外出張はだいたいいつも10日〜2週間なんですけど、今日持ってきているリモワと、サブのリモワ、それとビジネスバッグを持っていきます。1月のピッティに行ったときは、行きの時点で40kgでした。
M.E.  大半はワードローブですか?
赤峰  そうですね。スーツ3着、ジャケット、スラックス、ジーンズ、シャツと下着を日数分、タイ20〜25本、チーフ10枚、靴3〜4足とジョギングシューズ。あと、パジャマも2枚持っていきます。
M.E.  さ、さすが。随分と多いですね。
赤峰  出張や旅行も僕にとっては“生活の移動”なんです。使わないかもしれないけれど、朝起きて、その日の気分で服を選ぶ余裕は常に持っていたい。ホテルも値段の高い安いではなくて、クローゼットの大きさが重要なんです。クローゼットの小さなホテルには泊まりません。
M.E.  絶対に欠かせないものって何ですか?
赤峰  イタリア出張が多いので、イタリア仕様のアイロンはいつも持っていきます。シャツはもちろん、チーフやパンツに至るまで自分でアイロンをかけるんです。あと、毎回必ず持っていくのは画材。絵の具と筆をもって1リットルのペットボトルに水を入れて、オフの時間に水彩画を描くんです。あとはお気に入りのCDとCDプレイヤー。中島みゆきも聴けば、美空ひばりだって聴きます。
M.E.  イタリアで美空ひばり、素敵ですね。
赤峰  あと欠かせないのがスエードのブルゾン。機内でもカーディガン代わりに着っぱなしです。それと夏場はモヘアのスーツ。クリースが取れにくくて、出張には絶対に欠かせない存在です。一日着ても、風呂場にひと晩つるしておけばもとに戻りますから
 

画像(147x180)・拡大画像(400x487)

(→)行きの時点で40kgを超えることも!
赤峰さんのお荷物で特筆すべきは持っていくワードローブの多さです。少しでも減らしたい荷物ですが、赤峰さんはそんなこと気にしません。行きの時点で40kgを超えることもしばしばというから驚きです。

・(上)タイは基本的に20〜25本。茶とネイビーが基本
 
・(下左)靴は最低3足。黒と茶のドレスシューズ、スエードのカジュアル靴が基本
 
・(下右)スーツは基本3着。半分に折って、肩には下着などを入れて型崩れを防ぎます

 

Posted by インコントロ STAFF at 00時00分 Permalink

菊池さんの三種の神器 [MEN'S EX 掲載記事]

画像(134x180)・拡大画像(200x267)

モダンなデザインの霧吹きです

アイロン代わりのアイテムとして、出張時に欠かせないのが、こちらの霧吹きだそう。それにしても、タケ先生らしいセレクトの、とっても素敵なデザインです。

画像(180x145)・拡大画像(299x241)

絶対に欠かせない16年愛用のバリカン

右は、2〜3日に1回頭を刈るタケ先生にとって欠かせない、お気に入りのバリカン。左は、ハサミやピンセットなどのケア用道具が入った革ケース。入れ物にもこだわります。

画像(138x180)・拡大画像(215x279)

20年愛用のルームシューズ
今から20年以上前に購入したというトリッカーズのルームシューズ。以来、海外に行くときには、いつも持参している愛着たっぷりのアイテムです。いい感じに味が出ています。

Posted by インコントロ STAFF at 00時00分 Permalink

赤峰さんの三種の神器 [MEN'S EX 掲載記事]

画像(180x169)・拡大画像(260x245)

イタリア用のアイロンは毎回持参

イタリアで購入したアイロンは、イタリアへ行く際、必ず持参。赤峰さんがホテルに着いて最初にチェックするのは、クローゼットの大きさと電源の位置だそうです。

画像(180x156)・拡大画像(248x215)

CD&CDプレイヤーは欠かせません。

ホテルの部屋では、耳馴れた曲を聴きながらレポートを書いたりすることもしばしば。ヴィヴァルディ、アンドレア ボチェッリ、ジプシーキングス、バロックなどがお気に入り。

画像(180x174)・拡大画像(263x255)

これまでに海外で50枚以上描きました

絵の具と筆、スケッチブックは毎回持参。ペットボトルに水を入れて街を歩き、お気に入りのの場所で絵を描きます。今年1月、伊のトリエステに寄って、湾を描いたもの。

Posted by インコントロ STAFF at 00時00分 Permalink

2008年02月24日(日)

OCEANS 4月号連載 AKAMINE STYLE 目覚めよ、日本の男たち! [OCEANS掲載記事]

画像(138x180)・拡大画像(311x404)

マエストロ赤峰の「オトナ相談室」
仕事、家庭、子育て、そして愛……などなど。
30〜40代のオーシャンズ世代にもなれば、少なからず何かしら悩みのタネは持っているもの。
そんな皆さまの“駆け込み寺”として開設されたのが、このオトナ相談室。皆さんの質問にお答えするのは、“人生のマエストロ”こと赤峰幸生氏。今月も痛快なご意見で迷えるオーシャンズ読者に救いの手を差し伸べてくれるハズ!
では皆さん、ご一緒に!教えてっ、マエストロ!


今月のお悩みキーワード
“今どきアメリカン”

[今月のお悩み]
クラシックな着こなしが好きですが、ほどよく流行も取り入れたいと思っています。ファッション誌に目を通すと、今シーズンはトレンドとして「アメリカ」というキーワードがよく挙げられています。しかし、アメリカ的な着こなしとはどのようなものなのかイマイチわかりません。そこで、マエストロに教えてほしいのです。アメリカ的、とはどのような着こなしなのでしょうか? (36歳・大阪府北区在住・コンサルティング会社勤務Y・Kさん)

 
 

Q.今年はとにかく「アメリカ」が大ブーム!これって、アメリカ大統領選の影響もあるのでしょうか?
 馬鹿やろう!いつも思うがおまえはなんて安直なのだ。アメリカ大統領選とアメリカ的着こなしが注目されていることに因果関係などない! ファッションにはサイクルがある。端的に言えば、ここ数年イタリアがもてはやされてきた反動として、今アメリカに目が向いているということだ。ラルフ・ローレン以降、ようやく(注1)トム・ブラウンというアメリカンファッションのアイコンとなる人物が現れ、アメリカ随一の老舗ブルックス ブラザーズとのコラボレーションが功を奏していることも大きな要因に挙げられる。しかし、流行なんてものは錯覚のようなもので、アメリカ的なるものが新しいということもまやかしにすぎない。とはいえ、そういったある種のイメージに影響を受けることがファッションの魅力でもあり本質でもあることもまた事実である。これまでに幾度と語っているように流行に惑わされて自分を失うことは愚かしいが、自分なりに流行を消化して適度に取り入れるならば、それはファッションに対して積極的にアプローチしていることになる。だから、クラシック志向だからといっても、それは決して流行の移り変わりと無縁であっていいという意味ではない。ちなみに大統領候補であるオバマの着こなしはアメリカントラッドそのものだ。ジョン・F・ケネディを彷彿とさせ、誰しもが好感を得る。清潔感に溢れた、限りなくクリーンなイメージ。そこに「アメリカ」的着こなしの神髄がある。そして、その着こなしとわが国の関係は、驚くほど昔から始まっているのだ。もっと言えば、それは我々にとってとてもなじみのある存在であったと言っても過言ではない。

Q.なるほど。では「アメリカ」的な着こなしは、僕らととっても関わりが深いんですね。でも、それはいったいどういう意味でしょう?
 お前、だんだんスムーズな司会進行が板に付いてきたな。日本がファッションに関して、初めてアメリカと接したのは、終戦後にダグラス・マッカサーの姿を見た瞬間からであろう。軍服から白いTシャツを覗かせ、レイバンのサングラスを掛けている様は日本のファッション文化に大きな衝撃を与えた。その後、アメリカ統治下の日本において、ヘインズのTシャツであったり、バスのローファーなど、ヤミ市のアメ横などで流通したアメリカが持ち込んだものは、豊かさの象徴となり、憧れそのものになった。そして当時、テレビから流れるハリウッド映画が多大な影響を与えた。昭和の日本の洋装とはすなわち、アメリカのファッションのことを指し、その影響にどっぷりと浸かったわけだ。そのうちに日本ではアメリカのスクールスタイルを模した(注2)VANが生まれ、読者の皆さんもご存知であろうアイビーブームが巻き起こった。豊かさの象徴であったアメリカ文化を、日本人は何の抵抗もなく受け取ったのだ。確かに今日まで続く、豊かな生活はアメリカの恩恵によるところが少なくない。だが、それらのすべてが評価できるものではないことを知っておかねばならない。アメリカがもたらした簡単で便利=コンビニエントなものは、日本の生活をスピーディなものに変えた。しかしながらそれは、一切の無駄を省く代わりにかつてそこにあった生活の「ゆとり」をも奪っていったのだ。洋服のことについても同じことが言える。アメリカの「カジュアル」という言葉は、ルールのない自由な着こなしという愚かな解釈をもたらし、T.P.O.という概念などそっちのけにして、日本人は手軽で便利なものだけを生活に取り入れていった。しかし、アメリカ的な着こなしの本質はそんなところにはないのだ。その美しさは、先ほども言ったように、清潔感溢れるイメージにあり、「着やすさ」という名の便利さを追求したようなものなどにはない。現在もアメリカ的な着こなしが注目されているが、その実態はアイビーだの、プレッピーだの、’70年代のブームの表層を焼き直そうとしているだけ。つまり、誤訳されたままのアメリカなのだ。これはアメリカが日本同様に服飾文化の歴史が非常に浅いということ、もっと言えばその中でのアメリカの立ち位置をしっかりと知らねばならないことを意味している。つまり服飾の基礎はすべて英国にあるが、アメリカは歴史ある英国には到底、敵わないと承知している。そうした中で、独自のスタイルを確立していったのだ。スーツではナチュラルショルダーやボックスシルエットなどで、心地よい着心地を求めた。アメリカには着こなしに関するハウトゥー本が数多いが、それは歴史を持たないがゆえ。英国にはそんなものはない。王室こそがファッションリーダーであり、また人々の着こなしは父から子へと代々継承されているからである。
 

画像(180x139)・拡大画像(400x309)

(→)こちらはマエストロが、お忍びで訪れるというジャズ喫茶の「映画館」(TEL.03-3811-8932 東京都文京区白山5-33-19)。懐かしのジャズを聴きながらお酒やお茶を楽しめることで、ツウなジャズファンに人気のスポット。仕事の疲れを癒しながら、ビルエバンスの名曲を聴くマエストロ。

Q.そうですか。やっぱりマエストロは「アメリカ」のこと嫌いなんですね。僕も何だか嫌いになってきました!
 てめぇ、ふざけるな!オレの話を聞いてやがらなかったのか!この馬鹿やろうが!私が言いたいのは、アメリカのよきところと悪しきところを理解しろということだ。何でもかんでも影響されやすい、日本人特有の、その愚かな体質を改善しろということだ。とはいえ、私もハリウッド映画や連続ドラマから素晴らしい影響を受けた。ケーリー・グラントやハンフリー・ボガードなど、彼らの着こなしは私のよき手本である。かつて(注3)ノーマン・ロックウェルが描いたニューイングランドスタイルにはアメリカの豊かなライフスタイルが現れ、その清々しい着こなしは今の時代においてもよき手本となろう。しかし、その一方で、何でもカジュアル化してしまうアメリカとは一線を画すべきだ。合理性や効率化を求めて、開発した化学繊維を衣服に応用し、例えばシワにならない平面的な服などに価値は見いだせない。スポーツウェアやワークウェアはそれで構わないが、クラシックウェアではそうはいかないだろう。トレンドとして、アメリカが注目されている今、我々が取り入れるべきは、英国流儀をアメリカ的に解釈した折り目正しい着こなし方なのだ。

Q.なるほど!では、今シーズンは全身、アメリカブランドで揃えれば万事解決するということですね!
 馬鹿に付ける薬はないものか。この安直やろうが!そんなことまで説明しなければ、理解できないのか! ワードローブを総取っ替えして、全身をアメリカブランドにするなど愚の骨頂だ。あくまで、英国流儀をベースとしながら着やすくしたアメリカ、ドレスダウンしながらも品のよさを失わない服をキチンと着こなすアメリカ、それを自分なりに取り入ればいい。つまり、そんなアメリカの服飾文化を、だ。ボタンダウンシャツやレジメンタルのタイを身に着けたからといって、それでアメリカだ、それが今季のトレンドだ、などと思い込んでいるなら、今すぐ顔を洗って出直してこい。まさに流行に踊らされる。アメリカブランドが悪いわけではもちろんない。しかし、重要なのはブランドなどではない。

Q.ようやくわかりました! 我々に必要なのはアメリカ的な着こなしを自分なりに咀嚼することですね。
 そのとおりだこのやろう!アメリカの服飾文化は我々日本人になじみがあり、服に関して歴史が浅いことでも共通点がある。他国で育まれた文化をどのようにレシーブするかが肝要だ。私は「和魂洋装」という言葉で、それを捉える。つまり、「和の魂」で「洋を装う」のである。アメリカの真似をしたって何になろう。日本人の独自の着こなしを求めねば。流行だからといって、アメリカ的になりすぎるのもよくない。アメリカ的なビタミン、イギリス的なビタミン、イタリア的なビタミン、さまざまな国の服に通じるカルチャービタミンをバランスよく摂ることが大事だ。その上で日本化する。私が日本人としてスーツを作っているのも、まさしくそれがコンセプト。リアル・ジャパニーズ・スタンダードを模索しているのである。アメリカンスタイルの日本製のスーツに、イタリア製のボタンダウンシャツを合わせたっていい。アメリカの流儀を自分流に捉え直すことを怠ってはならない。
 
(注1) 「トム・ブラウン」
1965年生まれ。2001年に自身の名を冠したブランドをスタート。2004年秋冬のニューヨークコレクションに参加。2006年にはCFDAメンズ・デザイナー・オブ・ザ・イヤーを受賞。2007年秋冬にブルックス ブラザーズとのコラボレーション、ブラック フリースを発表。2008年2月から梅田阪急百貨店メンズ館にて初ショップを展開中。


(注2) 「VAN」
石津謙介氏が1951年にスタートしたブランド。1960年代にアイビールックとして一世を風靡。


(注3) 「ノーマン・ロックウェル」
1894年、ニューヨーク生まれ。アメリカの市民生活を描き、最もアメリカ的な画家と言われる。

 
 

画像(180x140)・拡大画像(400x312)

−近ごろのマエストロ−
大阪の阪急百貨店メンズ館を訪れたマエストロは、コム デ ギャルソン ジュンヤ ワタナベ マンがセントジェームスとコラボレートしているシャツジャケットを購入。「クラシックが根底にあり、クリエイティブの意図に共鳴できるブランドだ。それをモードと捉えるかどうかは、購入した人次第であろう。阪急百貨店メンズ館はモノと器は立派に揃った。課題は販売員の接客力だ。百貨店であっても、あくまで個人商店。それを忘れけなければ、おのずと結果はついてくるだろう」。

■みなさんからの質問待ってます!
仕事から家庭、恋愛、そしてファッション・・・・・・etc.、日ごろ読者のみなさんが抱える悩み、疑問など、相談したいことをなんでも教えてください。マエストロ赤峰がズバッと解決いたします!インターネットの場合は[ www.oceans-ilm.com ]へアクセスの上、「NEWS」から投稿してください。郵送の場合はハガキに @相談したいこと A氏名(ふりがな) B住所 C年齢 D職業 E電話番号 Fメールアドレス G「オトナ相談室」への感想 を明記し、〒162-0825東京都新宿区神楽坂6-42 オーシャンズ編集部「オトナ相談室係」まで。質問が採用された方の中から、抽選で毎月1名様にマエストロ直筆の“ありがた語録(「和魂洋装」)”色紙をプレゼント!

Posted by インコントロ STAFF at 00時00分 Permalink

2008年02月06日(水)

MEN'S EX 3月号 菊池武夫と赤峰幸生の Be Buffalo Forever! vol.21 [MEN'S EX 掲載記事]

画像(100x31)

菊池武夫さんと赤峰幸生さん。
ファッション界の2人の巨匠が毎回テーマを決め、それに基づいてお互いのファッションを披露し語り合う、夢の対談連載。

「今月のテーマ」
巻き物講座

この連載で、毎回巻き物をしてご登場くださっている、巻き物大好きな菊池さん。一方の赤峰さんも、巻き物をするときは見せ方にかなりのこだわりがおありのようでして。だったらそれを披露してもらいましょうということで、今回は、巻き物講座。

画像(130x180)・拡大画像(400x553)

■(写真右)菊池武夫氏
・ウェグナーのフェルトハット
・アン・クラインのシルクスカーフ
・40カラッツ&525のヘリンボーン一枚仕立てのウールカシミアジャケット
・40カラッツ&525のシャツ
・Gスターのジーンズ
・MBTのシューズ

■(写真左)赤峰幸生氏
・アカミネロイヤルラインのプロトタイプのアスコットタイ
・アカミネロイヤルラインのシャツ
・ヴィンテージのシルクのブラックチーフ
・リヴェラーノ&リヴェラーノのドーメルのトニック生地製ス・ミズーラスーツ
・ジョン ロブのシューズ



画像(180x137)・拡大画像(400x305)

■イタリアやイギリスではなく巻き物といえばフランス
赤峰  巻き物といえば、菊池先生ですよね。
菊池  巻き物って洋服と合わせるのが前提ですから、それなりのバリエーションが必要だと思うんです。でも、僕の場合、ルイ・ヴィトンは別として、どこのブランドのものかわからないようなものもたくさんあります。マーケットで数百円とかで手に入れたものもありますし、値段にはあまりこだわらずに色や柄で気に入ったものがあるとその場ですぐに買っています。だからそのぶん数は結構持っています。
赤峰  その中で今の気分に合っているものを選んで、使っているんですね。
菊池  ええ。この間まではストール風のものを巻いていることが多かったんですけど、ここ最近は大判のハンカチタイプを小さく畳んで巻くスタイルが好きですね。春だとそういうほうが合っているのかなと思います。あと、もうひとつ、ルールとか特に考えずに自分の好きなように巻いています。自分流の巻き方を身につけるには、やっぱりフランス人の巻き方が参考になります。映画「ペペ・ル・モコ(望郷)」とか、崩し具合っていうのかな、なんかこう絶妙にカッコよかったのを覚えています。
赤峰  巻き物っていうと、イタリアとかイギリスじゃなくてフランスなんですよね。文化の中に巻き物が根差しているとでもいうのかな。フランス人って、より自由自在に自分のイメージで巻くみたいなイメージがありますよね。

■往年の映画俳優の巻き方は大いに参考になった
M.E.  赤峰さんはあまり巻き物をされているイメージがないですよね。
赤峰  最近はあまり巻かなくなりましたけど、昔はよくやっていましたよ。一番憧れたのは、ケーリー・グラントの映画の中で出てくる巻き方で、グルグルに巻かれたストールがタートルの下からチラリと覗いているんです。巻いてからタートルネックニットを着るなんて技があるんだって思いましたね。もうひとつは映画「ジャッカルの日」で襟腰の高いシャツにかなりグルグルにアスコットを巻いているシーンがあるんですけど、それもまた凄く印象に残っています。
菊池  あの俳優はカッコよかったですね。映画として面白かったですしね。
赤峰  あとはパトリス・ルコント監督の「イヴォンヌの香り」。エルメスのだと思うんですけど、女性もののスカーフをオヤジが巻いたりしていてね。そういう文化がフランスにはあるんですよね。あと、イタリア人だとマストロヤンニ。
菊池  ああ、上手いですね。マストロヤンニはやっぱり格好いいですよね。
赤峰  映画「甘い生活」の中で、白のスーツに黒シャツを合わせて、黒のハンカチをピッと結んでいるシーンがあるんだけど、イタリア的には胸がはだけた感じをアピールして着るのが基本ですよね。やっぱりその辺に国民性が出てきます。

画像(180x130)・拡大画像(400x290)

(→)タケ先生のここ最近のお気に入り私物
タケ先生私物。背もたれにかかっている左の3点は、70年代に流行ったレーヨンのストール。一番右のものは最近購入。座面にある右の4点がルイ・ヴィトン。座面の左は一番手前がアンナ・マトッツォ。ほかはアンティークショップや蚤の市などで購入したもの。

M.E.  なるほど。ところで今日は、お二人にお気に入りの巻き物を持ってきていただいています。タケ先生、たっぷりありますね(笑)。面白いところだと、レーヨンのタイプ(↑写真・ソファの背もたれに掛かっている左の3点)があります。細くて最近はあまり見かけないタイプですね。
菊池  ’70年代にローリング・ストーンズとかがしていて、ミュージシャンの間で流行っていたやつです。
赤峰  タイ代わりにアクセントとして首に掛けていましたよね。こういうのって、シルクだといいんですけどふかつくんです。言ってみれば、落ち着きがない。その点、レーヨンだとドボッと重たい感じがして安定感が出るんですよね。だいぶ印象が違います。
菊池  僕もやっぱり垂らす用として使っています。
M.E.  なるほど。次、タケ先生の大定番のルイ・ヴィトンのストールです。
菊池  これは本当に気に入っていて、かなり重宝しています。何がいいって裏と表で色が違うので、洋服に合わせるのに非常に便利でして。
赤峰  ほーう、表と裏で素材も違うんですね。羽二重とジョーゼットの組み合わせですかね。羽二重は光沢のプリントで、ジョーゼットは透かしのジャガードになっているのか。これはなかなかですね。非常に面白い。
菊池  ジョーゼットの面のほうが大抵色が濃くなっていて、重宝しています。とにかくこれは、色違いで5枚くらい持っていて、それほど気に入っているんです(笑)。

■ルールにとらわれるのでなく自分らしさを表現するのが大切
M.E.  赤峰さんはヴィンテージのお気に入りを絞り込んでご持参くださいました。
赤峰  今しているドットのやつは、アカミネロイヤルラインのサンプルで、持参した2枚はヴィンテージです。1つはシルク、1つはレーヨン。僕の場合、最近は巻き方も限られてきていますけど、いずれもあまり凝らずにシンプルに巻くのが好きですね。ただ、こだわっているのは、首の高い位置で巻くこと。必ず後ろからきっちり見えるように巻いています。その中で未だにやってしまうのは、普通にクルッと巻くだけの一番シンプルなスタイル。子供のときにスキーをしていたときの延長のスタイルを、ついつい反抗的にやっちゃうんですよね。これでいいじゃないかってね(笑)。もっと凄いバージョンのだと、イタリア人とかで肩に掛けているだけの人とかいますから。
菊池  ハッハッハッ(笑)。
赤峰  と言っても本当、老人の紳士ですけどね。で、風がピュッて吹くと「寒いね」とか言いながら、その大判のやつをグワッと巻いてね。それが凄く絵になるんですよね。
菊池  それは凄い。計算してやっているんでしょうね。ヨーロッパの人は年齢の高い人とかコートに手を通しませんものね。きっと彼らにしてみれば、ケープやマントを羽織る感覚なんでしょうね。
赤峰  あと、昔の西部劇のアラン・ラッドとかじゃないですけど、バンダナのデカいのをピッと巻いてね、あれもカッコいいですよね。日本でいうとほうきで掃くときに豆絞りをするのと同じ感覚です。
菊池  そういえば、中学生のとき、高下駄履いて手拭いを首に巻いてバンカラぶっていたことがありました。その頃から首に巻くのは好きだったのかもしれません。今でも手拭い屋で買った手拭いも愛用しています。結構お洒落でいい柄があるんですよね。
赤峰  必ずしも洋服屋に売っているものだけでなく、あまり制約を持たせずに色合わせだけ気をつけて、いろいろ試してみるといいと思います。
菊池  本当、そのとおりだと思います。
赤峰  最近、多摩川をジョギングしていて、無地のウエアにタオルを首に巻いて走ってるんですけど、タオルの色が気になって、なんでもいいよってワケにはいかないんですよね。気分によってはACミランのスポーツタオルがいいなっていう日もありますし、その感覚はストールやマフラーにもあてはまるわけです。本当、そんな感じでいいんです。
菊池  大切なのは、どういうルールがあるかではなく、どう今の自分を表現するか、そこにあると思います。

Posted by インコントロ STAFF at 00時00分 Permalink

菊池さんが好んでしている3つの巻き方 [MEN'S EX 掲載記事]

画像(72x180)・拡大画像(242x600)

その1.正方形タイプの基本型

この日のタケ先生がしていた巻き方で、正方形の大判スカーフで使える技。1.半分に折って三角形にし、細長く畳みます。2.それを、後ろから首にグルリと巻きます。3.両端を1回結びます。4・5.それをもう1回結びます。6.完成!

画像(72x180)・拡大画像(242x600)

その2.細長いタイプの基本型

長いストール系のもので使える技。1.長さはそのままに、幅を20pくらいに折ります。2・3、首に掛けて前で交差させます。4.交差させたほうの片側を整え、最初に折った幅にして前へ整えます。5.端をシャツの中に入れれば、はい完成!

画像(72x180)・拡大画像(241x600)

その3.独自性のあるスタイル
非常にシンプルな巻き方で、正方形に近い形のスカーフで使える技です。1.最初に三角に折って、首の後ろから掛けます。2.それを前で一度結びます。3.それをもう1回結べば、パリっぽい、とってもエスプリの利いたスタイリングの完成!

Posted by インコントロ STAFF at 00時00分 Permalink

赤峰さんが好んでしている3つの巻き方 [MEN'S EX 掲載記事]

画像(72x180)・拡大画像(241x600)

その1.基本は首の高い位置から

「横から見たときにストールがチラリと見えるようにします。今のシャツの台襟は高いので、首の高めの位置から巻くのがポイントです」と赤峰さん。1.首の後ろから掛けます。2.片側をグルリと1回巻きます。3.それをクロスさせます。4.完成。

画像(72x180)・拡大画像(243x600)

その2.クルーネックからチラリ

「クルーネックのニットやカットソーからチラリと見える、上品な巻き方というか演出法です」と赤峰さん。1.ストールを二つ折りにして、後ろの高い位置から掛けます。2.交差したときにクロスさせます。3.前を整えます。4.中にしまって完成。

画像(38x180)・拡大画像(129x600)

その3.超シンプルもあり!
「子供の頃にスキーをしていたときの巻き方ですけど、たまに反抗的にやりたくなってしまうんです」。と赤峰さん。超シンプルな巻き方です。1.これも首の高い位置から掛けます。2.交差させて一度結びます。3.ちょいと整えて、完成!

Posted by インコントロ STAFF at 00時00分 Permalink

2008年01月24日(木)

OCEANS 3月号連載 AKAMINE STYLE 目覚めよ、日本の男たち! [OCEANS掲載記事]

画像(139x180)・拡大画像(312x404)

マエストロ赤峰の「オトナ相談室」
仕事、家庭、子育て、そして愛・・・・などなど。
30〜40代のオーシャンズ世代にもなれば、少なからず何かしら悩みのタネは持っているもの。
そんな皆様「の“駆け込み寺”として開設されたのが、このオトナ相談室。
皆さんの質問にお答えするのは、“人生のマエストロ”こと赤峰幸生氏。
今月も痛快なご意見で迷えるオーシャンズ読者に、救いの手を差し伸べてくれるハズ!
では皆さん、ご一緒に!教えてっ、マエストロ!


今月のテーマ
“男のお洒落”

[今月の質問]
結婚してから5年経ち、1歳になる長男がいます。仕事、私生活ともに大きな問題はなく、平穏な暮らしに満足しています。しかし、どうも最近、自分が枯れてきているように思うのです。結婚して間もないころまではファッションが好きで、流行も気にかけていました。ところが、今ではいつも同じスーツ、家ではジャージ……。服はたくさん持っていると思うのですが、何を着てよいのかわからなくなってきました。お洒落をして妻以外の女性にモたいというわけではないのですが。男のお洒落について、アドバイスをお願いします!(33歳・品川区在住・公務員T・S)


Q.このような内容の相談がとにかくたくさん寄せられています。まず、男にとって流行との付き合い方を教えてください!?
 そのようなことで悩む大人の男がそんなにいるのか……。怒りを通り越して、呆れて果ててしまう。日本人は服に金を使うことは得意だが、買い物が下手すぎる。なぜだと思う? それは流行という言葉に踊らされているからだ。もちろん、服、そして着こなしには時代感というものが存在す。しかし、男の服は時代を超越したクラシックがあくまでも軸となる。財力や地位には関係なく、教養のある男は古今東西、皆、そうだ。流行遅れになることを恐れて何を着ていいかわからないだと? 顔を洗って出直してこい! 己が着るものくらい、己で考えろ。しかし、それでは“相談室”が成り立たないな。仕方がない。それでは、ひとつアドバイスをしよう。
 男はクラシックな装いが基本である。クラシックな装いと言っても単なるコンサバな着こなしを指すのではない。私の言うそれは、「保守的」を意味するコンサバとは似て非なるものだと心得てほしい。料理で例えるならば、男は薄口の味で勝負をするべきだ。控えめな中のアグレッシブさとでも表現できようか。洋服も同じである。クラシックな装いとは、ベーシックな服のポジティブな着こなしを示す。それを見出すためには、まず己のクローゼットの棚卸しが必要になってくる。

Q.なるほど! タンスの肥やしとなっているような多くの洋服を整理して、もっとシェイプアップをさせる。言うなれば、クローゼットの「脱メタボ」ですね!
 てめぇ、何うまいこと言ったって顔してやがる! ふざけるのもたいがいにしやがれ!まぁ、とはいえ、その言葉は以前私の言ったことだな。よく覚えていたものだ。クローゼットの脱メタボリック症候群とは自分でもよく言ったもので、そのためには、自分のワードローブの棚卸しをしろ。まず、あなたがどのような服を持っているのかを把握する必要がある。そのために、洋服をカテゴライズしていくことが大事だ。まずは色でカテゴリーを作る。グレー、ネイビー、ベージュ・茶系、これを私は男の3原色と呼んでいる。私が考えるクラシックな装いは、すべてこの3色を基本として作られるのだ。特にグレーはどんな色にも合うという理由から、もっとも基本となる。すべての道はグレーに通じるのである。そして、そんなグレーを明度で分ける。白→ライトグレー→ミディアムグレー→ダークグレー→チャコールグレー→黒という具合に、だ。そして、そのほかの色に分けて整理しておくのだ。次に、それらをさらに細分化してシーズン別にカテゴライズする。通年用、春夏用、秋冬用に分ければよい。このように、カテゴライズすることであなたのワードローブが整理される。その作業の中で、必要なものとそうでないものが把握できるであろう。すると、あなたはこれから足りないものだけを新たに購入していけばよいという算段となるのだ。ワードローブは、これで的確にシェイプアップさせることができ、ワードローブの脱メタボリック症候群はほぼ目前と言える。さて、問題はここからだ。では、どのような目線で新規のアイテムを選ぶべきか。はっきりと言おう。旬なものはできるだけ避ける、それがコツだ。近ごろはナローラペルが旬だ、浅い股上が旬だ、と雑誌が書き立てているが、鵜呑みにするのは極めて危険である。なぜならその服は果たして、10年と言わないまでも5年後も着られるアイテムなのか?そこをしっかりと吟味し、よく検討いただきたい。また、決してブランドを基準としてはいけない。高名なブランドであれば、すべてが素晴らしいとは限らない。昨年話題になった、とある有名な料亭がそうであったようにな・・・・・。1シーズン限りで着られなくなるような特殊なデザインの服を買うようなことは愚の骨頂なのだ。よいものを長く着る、そういう目線で服を選ぶことが本当に賢いやり方だ。そこには使い込んでいく美学がある。そして、限られた資源を大切にすることでもあり、地球温暖化を抑制することにもつながるのである。

画像(117x180)・拡大画像(225x345)

(→)こちらは、マエストロが頻繁に訪れるという甘味処の「竹むら」(TEL.03-3251-2328 東京都千代田区神田須田町1-19)。看板メニューである「粟ぜんざい」はどうしても食べたくなることがあるとか。頬張る姿にも品格が漂うあたりは、マエストロ、やはりタダモノではありません!

Q.自分では服を買わず、妻任せという男性も多いようです。確かに、今の女性はお洒落だし妻の好みで選んでもらえれば我々も楽でいいですよね!
 この野郎、破門にしてやろうか!この大馬鹿やろうが! てめぇが着る服をてめぇで買わないだと? まったく、信じられない。自分の身に着けるものは自分で選べ。確かに、平日の百貨店に足を運ぶと、タイ売場に婦人の姿が目立つ。タイはサイズの融通が効くからプレゼントに最適なのだそうだ。だが、お前みたいな考え方をしている男には、馬鹿やろう!と言ってやりたいね。タイは自分を映し出す鏡だ。人が買ったネクタイを毎日ただ喜んで巻いているだけなんて、私に言わせれば、犬っコロと同じだ。女房の選んだタイばかりをうれしそうに巻いていたら世の中の男性がペット化してしまう。女房はお前の主人なのか。己の好みはないのか。己を主張しろ。人任せな服を着ている男は、何でもそのとおりだ。上司と食事に行って、同じもの、と決まって注文する輩も同じだ。まったく、情けない・・・・・。お前の食いたいものは何だ?イタリア人はメニューを眺める時間も食事の楽しみであると心得ている。たいてい、20分は時間をかけるものだ。自分で着るものを人任せなどにするな。自分のケツは自分で拭け

Q.クローゼットの棚卸し、女房への好みの主張、必要なことは分かりました!あとは、着こなしのマニュアルをマエストロから聞くだけですね!
 このやろう、以前も同じような質問をしやがったな。何がマニュアルだ! 着こなしのマニュアルなど存在するわけがなかろうが。教わるものなどではない。そんなものは自分で学ぶものなのだ。だが、ヒントは教えてやろう。簡潔に言うと、映画を見なさい。?50年代、?60年代の映画にはよき手本が多い。ここで、私のおすすめの映画を手本とすべき主演俳優とともに7本挙げよう。『太陽がいっぱい』のアラン・ドロン、『俺たちに明日はない』のウォーレン・ベイティ、『第三の男』のオーソン・ウェルズ、『北北西に進路を取れ』のケイリー・グラント、『カサブランカ』のハンフリー・ボガード、『甘い生活』のマルチェロ・マストロヤンニ、『華麗なるギャッツビー』のロバート・レッド・フォード。ほかにも枚挙にいとまがないが、まずこの7本を見なさい。そして、何を感じ取れるか。そこからは、あなた次第である。私は服に関心が持てないのはつまらない人生だと考える。実にもったいない。人生を楽しむためのワンピースをあなたは失っているのであるから。

Q.ではマエストロ、最後にズバリ、男にとってのお洒落の極意を語っていただき今回を締めくくってください!
 このやろう、やけに仕切りがいいじゃねぇか。わかった、では簡潔に言おう。お洒落の極意は我慢である。男の我慢とは己の道を歩くことであり、それこそが男の流儀である。以前にも述べたが、暑いから上着を脱ぐ、タイを巻かない、そんなふざけたことを言うな。しかるべき場所であれば、暑くたって上着とタイぐらい身に着けろ。それこそが男の嗜みであり楽しみだ。夏でもタイを緩めずにスーツをきちんと着ている。それでいて涼しい顔をしている。そこに格好よさ、そして品格が漂うのである。ときに女には、そんなことを我慢してやっている男が「子供みたいで、バカね」なんて映るらしい。しかし、それは女にはまったく無縁の境地だと言いたい。男のお洒落には、我慢する力子供のような素直さが不可欠なのだ。
 私は長年、洋服に携わった仕事をしている。だが、上っ面だけで日本人の男性をお洒落にしたい、などとは思ってはいない。好きなものを好きなように着ればよいと思う。しかし、服飾の歴史が浅いがゆえに、ヨーロッパ諸国の、特にイギリス、イタリア、フランスの男達から学ぶべきことはまだまだ多い。私はそうした現状を鑑みて、日本も彼らと同様、いやそれ以上に素晴らしいものを持っていることを知らしめたい。日本人に似合う、日本のスタンダードな装いを創っていきたい。そして、服を着ることの愉しみを一人でも多くの人に伝えていきたいと願うのである。いまだ道程ではあるが、そのための礎になることこそ私の本望なのだから。
 
 

画像(87x180)・拡大画像(120x246)

−近ごろのマエストロ−
「モノを見抜く“目”を持て」

仕事でも私生活でも熱い人と冷めている人の差が広がっているように感じる。そして熱い人は熱い人と出会い、相乗効果でさらに熱くなる。人は人との出会いで刺激を受け、成長するのである。先日、奈良にある靴下工場にうかがった。メイド・イン・ジャパンの実にいい靴下を作っており、働く人の熱が私に伝導した。新年はフィレンツェに赴き、幾つかの工房に立ち寄る。そこには価値観を共有する人がいる。そこでも熱を感じるのが楽しみだ。

■みなさんからの質問待ってます!
仕事から家庭、恋愛、そしてファッション・・・・・・etc.、日ごろ読者のみなさんが抱える悩み、疑問など、相談したいことをなんでも教えてください。マエストロ赤峰がズバッと解決いたします!インターネットの場合は[ www.oceans-ilm.com ]へアクセスの上、「NEWS」から投稿してください。郵送の場合は官製ハガキに @相談したいこと A氏名(ふりがな) B年齢 C職業 D電話番号 Eメールアドレス F赤峰連載への感想 を明記し、〒162-0825東京都新宿区神楽坂6-42 オーシャンズ編集部「オトナ相談室係」までお送りください。質問が採用された方の中から、抽選で毎月1名様にマエストロ直筆の“ありがた語録(「男とは我慢力と子供力」)”色紙をプレゼント!

Posted by インコントロ STAFF at 00時00分 Permalink

2008年01月04日(金)

MEN'S EX 2月号 菊池武夫と赤峰幸生の Be Buffalo Forever! vol.20 [MEN'S EX 掲載記事]

画像(100x31)

菊池武夫さんと赤峰幸生さん。
ファッション界の2人の巨匠が毎回テーマを決め、それに基づいてお互いのファッションを披露し語り合う、夢の対談連載。

「今月のテーマ」
カシミアアイテムとのつきあい方

今回は、より多くの人に親しまれるようになったカシミアをはじめとする、“ポスト羊”の冬素材がテーマ。菊池さんはキャメルのシャツジャケット、赤峰さんはいつもと変わらないスタイルのカシミア混スーツでご登場。素材に対して人一倍こだわりが強いお2人ならではの、ちょっぴりディープなお話です。

画像(130x180)・拡大画像(400x551)

■(写真右)赤峰幸生氏
・アカミネロイヤルラインのシャツ
・アカミネロイヤルラインのタイ
・ヴィンテージのシルクチーフ
・リヴェラーノ&リヴェラーノでス・ミズーラしたカシミア60%混のスーツ
・ジョージ クレバリーのシューズ
■(写真左)菊池武夫氏
・ボルサリーノの帽子
・ルイ・ヴィトンのシルクシフォンのモノグラム柄ストール
・40カラッツ&525のキャメルのシャツジャケット
・40カラッツ&525の2008年春夏の新作ジョッパー
・オールデンのシューズ

画像(180x130)・拡大画像(400x291)

それぞれが持参してくださったお気に入りのカシミアアイテムを手にしながら、ディープな話で盛り上がっていました。赤峰さんは、菊池さんのエルメスのニットにぞっこんでした。

■冬らしい質感をもった素材を愉しみたい
M.E.  温かみのある冬の着こなしを考えたとき、ウールだけでなくカシミアをはじめとするポスト羊の素材が鍵を握ってくると思うんですけど、そのポスト羊の素材をいかに楽しめるかが、大人のお洒落だと思うのですが・・・・・。
菊池  ポスト羊というのは、確かに気になるところです。最近、季節感のない着こなしが増えてきている中で、カシミアもキャメルもアルパカもビキューナも、どれも風合いが独特で、それぞれ質感を冬らしいスタイルで楽しめますから。
赤峰  そうですね。ただ、カシミアは上質素材ではありますけど、今の時代どこも扱っていて、差をつけるための素材とはいえなくなってきているじゃないですか。大きくいえば高級品という位置づけのものではなくて、素材からくる手持ち感に羊とは違うよさがあるというかね。カシミアの魅力はそこにあると思うんです。ただ、僕的にはあまりにも肌触りのいい、いかにもカシミアらしいカシミアを着るのはあまり好きではありません。すぐにはそれとはわからないようなカシミアを、さりげなく着るほうほうが好きなんです。
菊池  それ、よくわかります。赤峰さんは、今日の着こなしもいつもと全く変わっていませんものね。
赤峰  そうなんです。菊池さんは?
菊池  僕はカシミアの何が好きって、色なんですよね。艶やかさと柔らかさもあるんでしょうけど、ウールとは微妙にトーンが違うんです。それとやっぱり肌に直に着ても大丈夫なところがいいですね。ウールだとチクチクしちゃってダメなんですけど、カシミアだけは大丈夫なんです。マフラーやニットなど、そういう面でカシミアは凄く重宝しています。あと、前にも話しましたけど、僕はカシミアのジャケットでもフツウに水洗いしてしまうんですね。カシミアだからといって構えるのではなくて、それくらい気軽に着るのがいいかなって思うんです。ただ、頭の中にはカシミアを着ているという意識はどこかにありますけど(笑)。
赤峰  ところで菊池さんが今日着ているジャケットはキャメルですよね?
菊池  そう、カシミアの話をしていましたけど、これは実はキャメル100%なんです(笑)。40カラッツ&525を立ち上げたときに作ったシャツジャケットなんですけど、キャメルでこういうデザインのってほかにあまりないから気にいってまして。キャメルといえばコートが多いですからね。これはコロンボ(イタリア最大の獣毛繊維メーカー)のかな?
赤峰  多分コロンボのでしょう。
M.E.  キャメルって最近あまり見なくなりましたよね。
赤峰  流行ったのは'60年代ですよね。当時ブルックス ブラザーズだとかがポロコートを出して人気が出たんです。
菊池  確かにポロコートといえばキャメルですものね。でも、最近は確かにあまり見かけなくなりました。
赤峰  キャメルのほうがドライで、カシミアのほうが水っぽいというかヌメッとしているんです。
 

画像(180x116)・拡大画像(241x156)

*菊池さんのお気に入り
すべてカシミアで、左から時計回りに、エルメスのキャメル色ニット、40カラッツ&525のラベンダー色ニット、ダンヒルのハウンズトゥースチェックのマフラー、ノーブランドのマフラー。

■お2人が持参したお気に入りアイテム
M.E.  あと、今回はお2人のお気に入りのアイテムをそれぞれいくつかお持ちいただきました。赤峰さんが持ってこられたグレンマックのオフホワイト色のニットとタケ先生が持ってこられた40カラッツ&525のラベンダー色ニットは、同じカシミアなんですけど肌触りが対極ですよね。
菊池  たまたま僕が持っていたマフラーと全く同じ色だったので、だったらニットも作ろうということで、オリジナルで作ったんです。2プライのカシミアなんですけど、見た目はアンゴラみたいですよね。
赤峰  今日持ってきたグレンマックのニットは4プライのやつです。クリアフィニッシュでコリコリしていて、見た目はラムズウールの上質なやつっぽいんですけど、着ていると本当に温かいですから。昔のカシミアのこなし方ですよね。今は仕上げの段階でブラッシュするのが一般的で、そっちのほうが肌触りが優しくなりますからね。
M.E.  タケ先生がお持ちになられたキャメル色のタートルネックニットはとても上質そうですね。
菊池  ああ、エルメスのタートルネックニットです。
赤峰  (手に取って)うわっ、これはいい。本当に素晴らしい。これは相当詰まっていますね。カシミアだけど、質感までキャメルみたいですよね。着なくてもマフラー代わりに首にまいても温かいでしょうね。
菊池  買ったのは20年ちょっと前だったと思います。
赤峰  色も最高ですね。菊池さんもおっしゃっていましたけど、カシミアの場合、なかなか羊じゃ出せないような色に惹かれて買うことが多いんです。カシミアって例えば同じネイビーでも少しテカリ感のある独特のネイビーだったりしますから。
M.E.  ひと口にカシミアといってもいろいろありますね。
菊池  イタリアには透けそうなくらい薄いニットとかもありますものね。行き着くところまで行ったらもとに戻るかもしれませんけど・・・・・。
赤峰  そうなんです。そもそもイタリア的カシミアの楽しみ方とイギリス的カシミアの楽しみ方は全く異なっていて、イタリア人は色で楽しんで、軽くて薄いジャケットやニットを着たりするんですけど、イギリス人は3プライとか4プライとか太番手のものを、暖をとるために着ている感じがします。イタリア人にとってカシミアはお洒落をするための素材なんだけれど、イギリス人にはそういう感覚はあまりないですものね。
菊池  今日持ってきたダンヒルのカシミアマフラーは割りと最近購入したものなんですけど、いかにもイギリス人が好みそうなカサッとした感じが気に入ってるんです。
赤峰  これも凄くいいですね。スコットランドあたりで作っているカシミアってこういう感じですよね。太い糸を手機で織っていて。日本もようやくカシミアがフツウのものとして定着しましたよね。
菊池  この3〜4年でしっかり定着しましたよね。前は高級品、手が届かないものというイメージがありましたけど、日常の中で着るアイテムとして位置づけられていますよね。
 

画像(180x117)・拡大画像(243x159)

*赤峰さんのお気に入り
すべてカシミアで、左から時計回りに、色がお気に入りのボッテガ・ヴェネタのニット、信濃屋の半袖ポロ、グレンマックのVネックニット、英国製のタイ、ラヴィッツァのマフラー。

■スーツの場合は少量のカシミア混でも効果大
M.E.  ウチの読者のかたはウイークデイはスーツを着ている人が大半なのですが、カシミア混のスーツも最近は人気があります。今日の赤峰さんの格好なんか、本当にいいお手本になると思います。
赤峰  今日着ているのは、カシミアが半分くらい入ったフランネルのスーツなんですけど、カシミアが5%〜10%くらい入っていると、独特のタッチが表現されるんです。ただ、カシミア混の場合、打ち込みが甘いとスラックスの膝が抜けやすくなるので、スーツのときは気をつけたいところです。
M.E.  5%混くらいならウールと値段もそんなに変わらないですし、雰囲気もあっていいですよね。あと、最近はカシミア1%混のスーツなどもよく見かけます。
赤峰  1%であっても、生地に多少の滑り感が表現されるんですよね。
菊池  されますよね。まずは身近なカシミアから冬の素材をもっと積極的に取り入れると、ファッションがもっと楽しくなるのでは?
 

画像(65x135)・拡大画像(117x242)

'90年代初めにショーで使ったコート
ショーで使うために'90年代の初めに作ったTKのカシミアコート

Posted by インコントロ STAFF at 00時00分 Permalink

菊池武夫さんの着こなしテク [MEN'S EX 掲載記事]

画像(126x180)・拡大画像(150x213)

やっぱり巻き物は必須です

色違いで揃えているほどのお気に入りで、本連載でも度々登場しているルイ・ヴィトンのシルクシフォンのストール。モノグラムながら、すぐにはそれとわからないところが◎。

画像(126x180)・拡大画像(150x213)

ジョッパーを合わせています

今、凄く気分だというジョッパーは、2008年春夏の新作。立体的なシルエットが美しく、足元のジップを少しだけ開けることで、着こなしにニュアンスが生まれるそうです。

Posted by インコントロ STAFF at 00時00分 Permalink

赤峰幸生さんの着こなしテク [MEN'S EX 掲載記事]

画像(126x180)・拡大画像(150x214)

カシミアを着ようがあくまでオレ流

「Vゾーンに使う色は基本2色まで」。赤峰さんが常々口にされている言葉です。上品な光沢感があるカシミア混のスーツを実に控えめに着こなす様に、究極のエレガンスを感じます。

画像(126x180)・拡大画像(150x214)

シャツのカフスを半分だけ折り返し

着こなしのニュアンスをつけるのは天才的に上手な赤峰さんは、その日の気分でシャツのカフを半分だけ折り返しています。まさしくニッポンのジャンニ・アニエッリ!

Posted by インコントロ STAFF at 00時00分 Permalink

過去の記事へ

ページのトップへ ページのトップへ

3

2008


            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          



赤峰 幸生 (あかみね ゆきお)

● イタリア語で「出会い」の意のインコントロは、大手百貨店やセレクトショップ、海外テキスタイルメーカーなどの企業戦略やコンセプトワークのコンサルティングを行う。2007年秋冬からは『真のドレスを求めたい男たちへ』をテーマにした自作ブランド「Akamine Royal Line」の服作りを通じて質実のある真の男のダンディズムを追及。平行して、(財)ファッション人材育成機構設立メンバー、繊研新聞や朝日新聞などへの執筆活動も行う。国際的な感覚を持ちながら、日本のトラディショナルが分かるディレクター兼デザイナーとして世界を舞台に活躍。 Men’s Ex、OCEANSに連載。MONOCLE(www.monocle.com)、MONSIEUR(www.monsieur.fr)へも一部掲載中。

PHOTO

OCEANS 6月号 連載#3

OCEANS 6月号 連載#3

横浜信濃屋クリスマスパーティー

横浜信濃屋クリスマスパーティー

朝日新聞 be on Saturday "赤峰幸生の男の流儀"  『コットン・スーツのしわ』  2014年6月21日(土)掲載"

朝日新聞 be on Saturday "赤峰幸生の男の流儀" 『コットン・スーツのしわ』 2014年6月21日(土)掲載"

検索


カテゴリーリスト

最近の記事

最近のコメント

リンク集

RSS1.0

[Login]


powered by a-blog
Copyright (C) 2005 INCONTRO Co.,Ltd. All rights reserved.